加工応援カタログ
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139資 料Ⅰ ガラスセルキャスト方式(キャスト板)■特性■取り扱い上の留意点■パソコンの画面や携帯電話のモニター窓に使用されているアクリル板は、連続キャスト板が多い。 (表面が柔らかい弱点があるため、ハードコート品が主流)1)透明性 可視光線の光線透過率は、ガラスより優れた値である。材料光線透過率メタクリル(PMMA)93%ポリカーボネート(PC)87%塩化ビニール(PVC)84%ガラス90%2)加 工 性 切断、穴あけ、曲げ、曲面の成形が容易にでき、溶剤や接着剤での貼り付けが可能である。3)耐衝撃性 アクリル板に何かを打ち付けてもガラスの様に破片が飛び散らず、ヒビ割れ叉は小さな面積での破損ですみ, 建築材料としても向いている。4)着 色 性 透明、半透明、不透明は勿論のことカラーバリエーションが豊富である。熱により変形が起こる。保管は50℃以下の場所で行う表面硬度が純アルミと同程度と柔らかく傷が付き易い。表面の保護と取り扱いに注意摩擦により帯電し浮遊する塵も付着する。傷・ゴミ対策が必要温度と湿度で大きく伸縮する。他の素材と組み合わせ使用する場合は特に配慮を要す塗料や接着剤で表面にヒビ(クラック)が入る場合が有る。使用溶剤に注意仕 様板 厚 ㎜分 子 量硬度目安(鉛筆硬度)2H程度6~7H7H9H以上温 度損 傷帯 電膨 縮溶 剤■三種類の製法キャスト板押出し板連続キャスト板1.5~1000.65~100.6~151,000,000~2,000,00010,000~20,000100,000~200,000アクリル一般品ハードコート板(表面硬化板)メラミン板(テーブル天板)無機ガラス種 別硬 度内 容項 目留  意  点アクリル板(PMMA)二枚のガラス板間へのキャスト(鋳込む)で重合による生産。少ロットで厚板から薄板まで対応でき、各種着色板の生産にも応えられる。アクリル板の中では最も硬く、レーザー加工にも適する。Ⅱ 押し出し製板方式(押し出し板)ペレットを溶かし、押し出しによる生産。大量生産に向き、最も厚み精度が良い。価格対応力も有り薄板が主流である。軟化時、縦横の方向で伸縮に違いが生じる。Ⅲ 連続製板方式(連続キャスト板)三菱レイヨンが開発した生産方式で、厚み精度が良く重合による生産。L板やL型製法とも呼ばれる。

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