加工応援カタログVOL6
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132●原因究明と対策を行う前に 1)入力電源(建物の配電盤等の電源部)を落とす。 2)機械周辺の清掃と整理を行い、安全な環境を整える。●機械的な原因調べと対策 1)主軸が回らないか回転が重い場合は、モーター・ベルト・主軸・刃物・安全カバー等々の隙間へ異物の挟み込みが無いかを調べる。  (主軸が軽く回るか否かの確認)  →異物が挟まっている場合は取り除く。 2)1)が原因で無い場合は、主軸・モーターなど個々の駆動部の状態を点検し原因を探す。  →ベアリング交換等、機械の修理を行う。 3)プーリー・軸などを手で上下左右にゆすり、ガタつきやフレの有無を調べる。  →ガタつきやフレのある場合は修理・交換する。 4)ベルトの張りが緩い場合  →適正な状態にベルトを張る。 5)Vベルトに延び・亀裂が見られる場合  →Vベルトを交換する。 6)Vプーリーの溝が大きく摩耗している場合  →プーリー及びVベルトを交換する。●電気的な原因調べと対策 主な原因は、接点への埃の付着・電源やスイッチの損傷・配線途中での断線や緩み・過負荷等々がある。 以下、主な原因と対策を列記する。 1)入力電源のヒューズやブレーカーの状態を調べる。  →異常がある場合は復帰させる。 2)埃や切削屑が接点を覆う事による接触不良の有無を調べる。  (操作スイッチ・直入れ式押しボタンスイッチで多く起こる)  →エアーで接点部の埃を吹き飛ばす。だめな場合はスイッチを交換する。  3)入力電源の復帰後、空運転状態で再度電源が落ちる場合。  配線途中でのショート(短絡)や断線・モーターの焼損・漏電等々が考えられる。  →順を追って調べ、部品交換等を行って原因を取り除く。  (供給電源が差込式の場合、差込が浮いて断線状態を起こす場合がある) 4)マグネットスイッチ(電磁開閉器)内部のサーマルリレー(モーター保護器)が働いた場合。  →リセットボタン(再復帰釦)で復帰させる。2)、3)と同様の状態が起こる場合は3)と同様の対策が必要。 5)インバーターの場合は、電源の再投入でリセットされる。表示部に不良原因を示す記号も出る。  →示された不良の原因を取り除く。(インバーター交換の場合は、機械固有のパラメーターの条件設定を同時に行う)●再投入を行った時、モーターが唸る場合は、配線途上かスイッチの接点で一相が断線状態に成っている。 速やかに入力電源を切り、不良箇所を修理する。(約3分程度唸る状態を続けると三相交流モーターは焼損する!)●テスターで入力電圧・断線や接触不良の有無等を調べると不良原因の究明が早くできる。※汎用機=制御盤を持たず、一台の三相交流モーターのみで稼働する機械類(手押し鉋盤・自動一面鉋盤・昇降盤・横切り盤・横切り装置付丸鋸盤・帯鋸盤・バフ研磨機等々)直前まで使っていた汎用機が急に動かなくなった資 料〈機械の困った!?〉

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