プラスチック加工応援カタログVOL4
109/116
資 料 ■再研摩 WC (TCT) 特 長 主な加工素材 ■主なチップの材種 関連掲載 チップソーP.49名 称 略 称 HV硬度 (ハードビッカース) 超硬質合金 (cemented crabido) サーメット (CERMET) 立方晶窒化ホウ素 (cubic boron nitride) 多結晶ダイヤモンド (コンパックスダイヤモンド) (polycrystalline diamond) 人工単結晶ダイヤモンド (artificial diamond) 天然単結晶ダイヤモンド (nature diamond) CERMETCBNPCDAD ND1700~ 2400 280045007000~ 8000 >9000>9000 ADと同様 主にタングステン(W)・チタン(Ti)・ホウ素(B)等の金属元素 をコバルト(Co)を結合剤として、炭素(C)と共に1300℃で 加熱加圧して造られた焼結合金類の総称。成形加工性にも優 れ、木材や一般の樹脂類用としては、(WC)(tungsten carbide) を基本成分とした物が用いられる。欠点は衝撃に弱く、脆くて 欠け易い。特にトタンや針状の金属等加工時に微振動を起こし、 刃先に衝撃を与える製品への使用は不向き。 汎用樹脂類(アクリル・塩ビ・ABS等) エンプラ樹脂類(PC・POM・PA等) 熱硬化性樹脂類(PF・MF等) 木材類 軽合金類 鉄類 鉄系焼結金属 ダクタイル鋳鉄 鉄 鋼 鉄複合板(黒板等) 高硬度材 鉄系焼結金属 無機質系材 人工大理石 グラスファイバー 繊維強化複合材 (ガラス・カーボン・合成樹脂) 熱可塑性樹脂 (アクリル・塩ビ・ABS・MCナイロン等) ポリカーボネイト等 アルミ セラミック(ceramics)と金属(metals)からの造語。 セラミックよりは、粘りの有る工具材料として開発される。 超硬と比べ鋼の仕上げ切削に良い。 欠点としては、靱性(粘り強さ)や耐熱・耐衝撃激性が若干劣る。 刃先の平滑度・鏡面度共に他の工具に類を見ない特性を持ち、 鏡面・ナノ級の加工を可能にしている。品質・価格・供給安定性 に優れている。 欠点は、衝撃に非常に弱く、加工面に付着した砂粒でも欠ける。 加えて「炭素(C)=ダイヤ」と反応する元素を含む素材とは反応 し、刃先欠けを起こす。PCD以上に炭素と反応する製品の加工 には不向き。 ダイヤモンドに次ぐ硬さと熱導性を持つ。 耐熱性も高く、鉄と反応しにくい良さがあり、鋳鉄の高速加工に 適する。 高温高圧下で製造され、超硬の約5倍の硬さを持つ。 非鉄金属・非金属の加工に適する。通常の超硬性品と比較して 15倍~50倍以上の耐久力がある。 特に超硬製で加工が困難な難削材の加工に適する。 (鉄系の加工には不向き。) 品質のばらつきが大きく、価格・供給性共に不安定。 最近では徐々に使用されなくなっている。 107使用機械の性能を十分に発揮させるのは、再研摩の良否で決まるといっても過言ではありません。切れてこそ切削工具ともいえます。特に熱可塑性樹脂の場合、切断面に欠けや焼けが出る前、早めの再研摩をお勧めします。通常の磨耗であれば約10回程度の再研摩が可能です。又、チップが飛んだ場合でも修理は可能です。 但し、修理刃による悪影響を防ぐため、他の刃と干渉しない程度に低く仕上げます。刃飛びが10本以上の場合は、性能・コストの面で、新品との取替をお勧めします。
元のページ